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業務用エアコンの省エネ化でランニングコスト削減!最適なモデル選びをサポート

店舗やオフィスの空調コストに悩んでいませんか?本記事では、業務用エアコンの省エネ性能に注目し、最新モデルの選び方や電気代を削減するためのポイントを解説します。APFやCOPの基礎知識、メーカー比較、省エネ運用のコツまで、快適な環境とコスト削減の両立を実現するヒントをお届けします。

業務用エアコンの省エネ化が求められる背景とは

業務用エアコンは、店舗・オフィス・工場などの空間において最も電力消費が大きい設備の一つです。特に長時間稼働する業務環境では、空調の消費電力や電気代の負担が年間を通じて大きな割合を占めます。
このような背景から、省エネ性能の高いエアコンの導入が企業活動における重要な課題となっています。ここでは、企業コストと環境意識の両面から、省エネ化が求められる理由を掘り下げていきます。

空調設備の消費電力が企業コストに与える影響

空調設備は、事業所における電力使用量の中で大きな割合を占めます。特に夏や冬のピーク時には、冷房・暖房運転による電力量が全体の40%以上に及ぶこともあり、年間の電気代を圧迫する要因となります。

以下のような状況では、特にコスト負担が増加します。

  • 24時間運転の施設(病院、工場、コールセンターなど)
  • 天井が高い空間や広面積を冷暖房する建物
  • 旧型エアコンやAPF値の低いモデルを使用している場合

近年は電力単価も上昇傾向にあり、エネルギー使用量を抑えることは経費削減の第一歩とも言えます。業務用エアコンの買い替えや運用見直しによって、年間数万円〜数十万円の削減が実現可能となるケースも少なくありません。

また、室内温度や風量の適切な管理、省エネ機能の活用によって、快適性を保ちつつ効率的な運転が可能です。経済的メリットだけでなく、従業員や来客の快適な空間づくりにもつながります。

環境配慮とエネルギー削減の両立が重要視される理由

地球温暖化やカーボンニュートラルへの社会的関心が高まる中で、企業にも環境負荷低減の取り組みが強く求められています。とりわけ、空調機器から排出されるCO₂や冷媒ガスの影響は無視できない問題です。

省エネ化は、単なるコスト削減にとどまらず、企業の環境配慮姿勢を示す施策としても評価されます。以下のような点が、導入を後押しする理由となっています。

  • フロン排出抑制法への対応
    特定の冷媒を使用する機器には点検・記録の義務があり、省エネ機種に更新することで法令対応もスムーズになります。
  • ESG経営・SDGsへの意識
    エネルギー効率の高い設備を導入することは、企業価値向上や対外的な評価につながる要素として注目されています。
  • 補助金制度の活用が可能
    省エネ性の高いモデルや、最新の冷暖房設備には国や自治体からの補助金対象となるケースもあります。

こうした背景を踏まえ、単なる買い替えではなく、長期的な運用コストと社会的評価を見据えた省エネ化戦略が必要とされています。
業務用エアコンの選定・導入においては、電気代削減と環境配慮の両立を図る視点が、今後ますます重視されていくでしょう。

省エネ性能を判断するための基礎知識

業務用エアコンの選定において、省エネ性能を正しく理解することは、長期的なランニングコスト削減に直結する重要な視点です。しかし、カタログや製品仕様に記載された数値をどのように読み解けば良いのか分かりにくいという声も多く聞かれます。
ここでは、エアコンの省エネ性能を表す代表的な指標「APF」と「COP」の違いや、選定時に見るべきポイントをわかりやすく解説します。

APF・COPの意味と違いをわかりやすく解説

業務用エアコンの性能を比較する際に必ず出てくる指標が「COP(成績係数)」と「APF(通年エネルギー消費効率)」です。

COP(Coefficient of Performance)は、ある一定条件下での冷暖房効率を示します。
計算式は以下の通りです。

COP = 冷暖房能力(kW) ÷ 消費電力(kW)

つまり、1kWの電力で何kW分の空調能力を発揮できるかを数値で表したものです。数値が高いほど効率が良く、省エネ性能が高いといえます。ただし、これは定格運転時の理想的な数値であり、実際の運用条件を反映していない点には注意が必要です。

一方で、APF(Annual Performance Factor)は、年間を通じた冷暖房運転のエネルギー効率を表します。
APFは、日本冷凍空調工業会の規格に基づき、実際の使用環境に近い負荷や稼働時間を前提とした数値であり、より現実的な指標とされています。

APFが高いほど、通年での省エネ効果が高く、電気代の削減に直結しやすいモデルであると判断できます。

したがって、カタログや仕様書を確認する際には「APF重視」でモデルを選ぶことが推奨されます。特に、同じ馬力・能力で複数のモデルを比較する場合、この数値の違いが年間の電気代に大きな差を生む可能性があります。

カタログ数値だけでなく運転環境も考慮しよう

COPやAPFといった数値は、省エネ性能の判断に非常に有効ですが、実際の省エネ効果は「使用環境や運転条件」に大きく左右されます。つまり、数字だけを見て選んでも、実際の運用で思ったほど電気代が下がらないといったケースもあるのです。

以下のような点に注意する必要があります。

  • 運転時間や負荷が長時間続く業態(例:24時間営業の店舗、厨房併設の飲食店)では、APFの数値がそのまま適用されるとは限りません。
  • 設置環境(直射日光が当たる室外機、風通しの悪い場所など)によって、冷暖房効率が低下する可能性があります。
  • 設定温度や風量、タイマー運転の有無によっても実際の消費電力量が変動します。

また、同じAPFの機種であっても、自動制御機能や人感センサー、風向き調整機能などを搭載しているかどうかで、快適性と省エネ性能のバランスに差が出る場合があります。

そのため、業務用エアコンの選定では、カタログスペックに加え、実際の使用状況・環境・想定される運転パターンを業者と相談しながら進めることが重要です。
数字に強く依存するのではなく、現場に合った「最適なバランスのモデル」を選ぶことが、真の省エネ化につながる鍵となります。

最新モデルに見る省エネ技術とその効果

業務用エアコンの最新モデルには、従来機に比べてはるかに高い省エネ技術が搭載されています。特に大手メーカー各社は、APF値の向上だけでなく、実際の使用環境に即した高効率化のための独自技術を開発しています。

ここでは、代表的メーカーの省エネ機能の違いと特徴、そして最新機種への入れ替えによって得られる冷暖房効率の改善と電気代削減効果について紹介します。

ダイキン・パナソニックなど各社の省エネ機能比較

近年の業務用エアコン市場では、省エネ性能の高さが製品選定の重要な判断基準となっています。特にダイキンやパナソニック、三菱電機、東芝、日立といった主要メーカーは、それぞれ独自の技術でエネルギー効率の向上を図っています。

以下は、主要メーカーの特徴的な省エネ機能の比較ポイントです。

各社ともに、高効率な室外機制御・冷媒制御技術を搭載しており、旧モデルに比べて10〜30%の電力削減を可能とする機種も登場しています。
単純なカタログスペックではなく、実際の使用条件に合った機能を選定することで、省エネ効果を最大限に引き出すことが可能です。

冷暖房効率と年間電気代削減シミュレーション

業務用エアコンの冷暖房効率が上がることで、どれほどの電気代削減が見込めるのかは、多くの導入検討者が気になる点です。ここでは、最新機種を導入した場合のシミュレーション例を基に、どの程度の省エネ効果が期待できるかをご紹介します。

たとえば、以下のようなケースが想定されます。

  • 旧型(10年以上前のモデル)から最新APF機種へ買い替え
  • 年間運転時間:2,000時間(1日約8時間 × 約250日)
  • 空調能力:5馬力(約14.0kW)/使用単価:27円/kWh

旧型のAPFが3.8、新型が5.8の場合、年間消費電力量に差が生じます。
以下は概算のイメージです。

モデル年間消費電力量年間電気代(目安)
旧型機(APF3.8)約7,368kWh約199,000円
新型機(APF5.8)約4,827kWh約130,000円
削減額約2,541kWh約69,000円

※使用状況や契約内容によって差があります

このように、最新機種に更新するだけで10万円近い電気代削減につながる可能性があります。特に、店舗やオフィスで複数台の業務用エアコンを稼働している場合、年間で数十万円単位のコスト改善も期待できます

また、高効率モデルは補助金対象となるケースもあり、導入費用の一部が軽減できる可能性もあるため、合わせて確認するとよいでしょう。

ランニングコスト削減を実現する節電運用のコツ

業務用エアコンを省エネ機種に入れ替えるだけでなく、日常の運用方法を見直すことで、さらなる電気代の削減が可能です。節電のポイントは、運転設定と日々のメンテナンスにあります。ここでは、今日から取り入れられる運用改善策をご紹介します。

設定温度・風量・タイマーを活用した節電術

日常の運転設定を最適化することは、即効性の高い節電対策です。業務用エアコンの多くは高性能な制御機能を備えており、それらを正しく活用することで電気代の無駄を防ぐことができます

以下のような工夫が効果的です

  • 冷房時は26〜28℃、暖房時は20〜22℃を目安に設定
     設定温度が1℃変わるだけで、消費電力は約10%前後変動するといわれています。
  • 風量は「自動」設定を基本に
     無駄な強風運転を避け、必要に応じて制御されることで効率的な空調を維持できます。
  • タイマー・スケジュール機能を活用
     始業前の予冷・予熱、就業後の切り忘れ防止などに有効。特に夜間や休日の不要な運転を回避することで年間のランニングコストが大幅に削減されます。

また、「省エネモード」や「自動復帰設定」など、モデルごとの独自機能も確認し、積極的に活用するとよいでしょう。使用環境に合わせて柔軟に調整することが、運転効率を最大限に高めるポイントです。

メンテナンスや室外機の管理で省エネ効果を維持

いくら高性能な省エネ機種を導入しても、メンテナンスを怠れば本来の性能を十分に発揮できません。特に、フィルターの詰まりや室外機周辺の環境悪化は冷暖房効率の低下に直結し、結果的に消費電力が増加する原因となります。

以下の点を日常的にチェックしましょう。

フィルターの清掃は2週間に1回を目安に実施
ホコリや汚れがたまると、風量が低下し余計な電力がかかるようになります。

室外機の周辺に物を置かない、直射日光を避ける
放熱が妨げられると、冷媒の循環効率が落ち、冷房・暖房機能に負荷がかかります。

空気の流れを確保するレイアウトに見直す
特に複数台設置している場合は、吸排気が干渉しないように注意が必要です。

また、年に1回程度は専門業者による点検・洗浄を受けることで、トラブルの早期発見や機器寿命の延伸にもつながります。適切なメンテナンスと運用の工夫によって、省エネ性能を長期的に維持し、無駄な電気代の発生を防ぐことができます

省エネ性能で選ぶ業務用エアコンの選定ポイント

業務用エアコンの省エネ性能を最大限に引き出すためには、単に最新モデルを選ぶだけでは不十分です。使用環境や業種に応じた機種の選定が極めて重要です。
また、コスト面から見ても、補助金制度やリース契約の活用によって導入負担を抑える方法も検討の価値があります。ここでは、機器選定の視点と導入方法について解説します。

業種・空間別に見る最適馬力と形状の組み合わせ

空間に合ったエアコンを導入するためには、馬力(能力)や形状(タイプ)の選び方を明確にする必要があります。馬力が小さすぎれば効率が悪くなり、大きすぎても電気代がかさみます。

以下のように、業種や空間の特徴によって最適な仕様は異なります

  • オフィス・会議室など(1日8時間程度の使用)
     → 1馬力あたり10〜13㎡が目安。天井カセット型や壁掛け型が一般的。
  • 飲食店・厨房併設施設(高温多湿)
     → 熱負荷が大きいため、余裕を持った馬力設定が必要。天吊型や床置型の併用も検討。
  • 医療・美容・学習施設(静音性・清潔性重視)
     → 埋込型+空気清浄機能付きモデルが適しており、APF値だけでなく騒音値やフィルター性能も要確認。

また、天井の高さや間仕切りの有無、窓の方角や直射日光の影響なども、空調効率に大きく影響します。冷房と暖房のバランス、稼働時間の長短を踏まえて馬力を調整することが、省エネ化の第一歩となります。

補助金やリースを活用した省エネモデルの導入法

業務用エアコンの高効率モデルは、初期費用が高額になりやすい反面、運用コスト削減によって中長期的に費用対効果が大きくなるのが特徴です。
しかし、導入時のコストをどう抑えるかは多くの企業にとって課題となります。

そこで検討すべきなのが、補助金制度やリース契約の活用です。

補助金制度

経済産業省や各自治体が実施する「省エネ補助金」では、指定の高効率機種を導入することで費用の1/2〜2/3が補助対象になるケースもあります。
また、空調設備更新を含むカーボンニュートラル対応支援事業なども近年拡充傾向にあります。

リース契約

導入時に一括で大きな負担をかけたくない場合は、リース契約によって月額費用で分割運用することが可能です。
特にリースには保守・点検がセットになったプランも多く、ランニングコストの平準化やトラブル対応の効率化にもつながります。

これらの制度を活用することで、高効率モデルの導入ハードルを下げつつ、環境にも企業経営にもやさしい空調運用を目指すことができます。

まとめ|省エネ性能を正しく理解して最適な空調を導入しよう

業務用エアコンの省エネ化は、電気代の削減と快適な空間づくりを両立させる鍵です。APFやCOPといった数値の理解、使用環境に応じた適切な馬力や形状の選定、そして日常の節電運用やメンテナンスの工夫により、省エネ効果を最大限に引き出すことが可能です。さらに、補助金やリースの活用によりコスト負担を抑えた導入も現実的な選択肢です。省エネ性能を正しく見極め、自社に合った空調計画を立てることで、長期的な経費削減と持続可能な運用が実現します。

ABOUT ME
椋木 数馬
【監修者】:椋木 数馬 【所属】:株式会社アイドットコム | 営業課長 【経歴】:ビルメンテナンス業に従事したのち、空調コンシェルジュとして活躍 【資格】:空調コンシェルジュ 【プロフィール文】: 長年にわたりテナントビルや商業施設の空調部門に携わり、多くの施設が抱える空調に関する課題を的確に解決。複雑な設備のトラブルシューティングから省エネ対策の提案まで、多岐にわたる実績をもつ。2018年から空調機器販売のアイドットコムに所属し、顧客ごとのニーズに合わせた最適なソリューションを提案する空調コンシェルジュとして活躍中。多くのお客様から高い評価を得ています。 好きな食べ物はアサイーボウル。